記念講演「文明開化に抵抗した男ー佐田介石とは何者か」
コロナ禍で三年越しとなりましたが、歴史研究者で作家の春名徹先生をお招きして記念講演会の開催に至りました。
「文明開化に抵抗した男~佐田介石とは何者か~」
日時 2023年3月18日(土)午後2時40分~午後4時10分
講師 春名徹氏(歴史研究者・作家)
場所 ホテルグランドヒル市ヶ谷 本館「珊瑚の間」
内容:
佐田介石(さた・かいせき1818-1882)は、肥後出身の浄土真宗の僧侶。ヨーロッパ文化が仏教宇宙観の、そして伝統的秩序の根源を揺るがす脅威であると、いちはやく見て取った。
そうじて文明開化は彼にとってはいかがわしいものであった。だから明治10年(1877)の第一回内国勧業博覧会へ彼はあえてゼンマイ仕掛けの仏教宇宙儀を持ち込んだ。また国産品愛用を唱えて、ランプやこうもり傘を攻撃した。
それは的外れだったのかもしれないのだが、晩年の彼の辻説法の行脚は、土足で生活に踏み込んでくるヨーロッパ的なものの巨大な潮流にたいする抵抗であった。一部の民衆の熱狂的な支持がそれを証明しているとはいえないだろうか?
(『文明開化に抵抗した男 佐田介石1818-1882』藤原書店)
令和五年度の総会にあわせて、こちらの記念講演会と、その後の懇親会を実施致しました。(会員16人一般7人計23人参加)
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